個人山行 紅葉の鳥海山・月山・蔵王山
(山形県)
2017年10月1日~4日 報告:野上 写真:米谷・遠原
10月1日(日)から4日(水)まで、宮崎交通ツアー『東北の紅葉!』に魅かれて八代山の会女性6名で参加しました。
秋雨前線が全国的に活発に活動している時期で、「山が厳しい」ではなく「天候が厳しい」山行でしたが、目的の「紅葉」は充分に楽しむことができました。
【1日目 10月1日(日)】
(行程)
新八代駅(6:05)――熊本空港(7:00/7:35)―――伊丹空港(8:40/9:50)―――仙台空港(11:05/13:20)――月山・ロッジやつなみ(15:40)
新八代駅で『ばんぺいゆ号』に乗り込み熊本空港に向かいました。バスはほぼ貸し切り状態で、家庭からの解放感?明日からの山行への期待感?からか早朝にも関わらず、ワイワイがやがやとハイテンションです。
伊丹空港で添乗員、宮崎・鹿児島からの参加者と、仙台空港で大分からの参加者やガイドさんと合流しました。
宿泊の『ロッジやつなみ』から月山山頂を眺めると、山頂はガスがかかって見えません。明日の晴れを願って20時30分頃就寝。
写真(ロッジやつなみ)
【2日目 10月2日(月)】
(行程)
ロッジやつなみ(7:30)――月山リフト下駅(7:40/8:05)――月山リフト上駅(8:20/8:30)――牛首(9:25)――月山山頂小屋・月山神社・月山山頂(1984m)(10:15/10:45) ――仏生池小屋(11:45/12:10)――月山神社中宮(13:20/13:30)――月山レストハウス・八合目バス停(1380m)(13:35/13:50)――湯の台温泉・鳥海山荘(16:30)
朝、準備を終え、外に出ると、薄曇りの空模様でしたが、月山山頂がはっきり見えます。皆で心軽く準備体操をして、リフト駅まで10分程度足取り軽く歩きました。リフトの下駅から上駅までの間、足元にはリンドウが咲き、両サイドには紅葉が始まりました。
リフト上駅の周りからは、緩やかな稜線と山肌に、赤・黄色・緑が織り込まれた絨毯が山頂近くまで続きます。時折、振り返り・立ち止まり「綺麗かねぇ!」・「綺麗かねぇ!(@_@)」と紅葉を堪能しました。足元は木道が整備され歩き易く、山頂近くはザレ場の道ですが整備されています。
写真(山肌の紅葉)
仏生池小屋で昼食。10月1日から仏生池小屋トイレは封鎖されていました。
下山は登りと反対側の月山レストハウス・8合目に下りました。緩やかな岩場の道で紅葉や眺めを楽しみながら歩きました。
月山レストハウス・8合目でバスに乗り、湯の台温泉・鳥海山荘に向かいました。バスの中から、広々とした庄内平野の奥に、傘をすっぽり被った鳥海山が見えます。「明日の天気は??」と心配しながら鳥海山荘に着きました。温泉を楽しみ、20時頃に就寝。
写真(下山も紅葉)
【3日目 10月3日(火)】
(行程)
鳥海山荘(4:30)――滝ノ小屋登山口(5:10/5:30)――滝ノ小屋(5:55/6:00)―――河原宿小屋(7:15/7:30)―――滝ノ小屋登山口(8:50/9:05)―――蔵王温泉・蔵王四季のホテル(15:30)
雨の準備をして集合すると、雨は降っていませんでしたが真っ暗闇です。登山口へ向かう途中、バスの窓にポツポツと雨の線が見えます。
登山口は少し明るくなっていましたが、雨が降っています。雨具等を再度確認し、ガイドさんの「先ずは、滝ノ小屋まで行きます。」の言葉に、『どこまで行けるのだろう?』と、雨の中を覚悟して出発しました。
横なぐりの雨脚の中を滝ノ小屋に着きました。「次は、河原宿小屋まで・・・」と前に進みます。風と雨は相変わらず激しく視界は悪く何も見えません。
河原宿小屋(7合目)でも、風と雨は相変わらず激しく視界も悪いままです。「11時には下山開始が必要だし、この先もガスが濃く、例え山頂に着いても何にも見えないだろうから、河原宿小屋で引き返す。」ことになりました。
写真(河原宿小屋)
『もう少し行きたいな~』・『この雨・風では無理かな~』と複雑な思いで下山を開始すると、雨も小止みになり、明るくなり視界も開けてきました。「中断を決心し下山を始めると、不思議に明るくなり、山はいつも登山者を惑わせる。」とガイドさん。
しかし、暫くすると再び視界は悪くなり、足元を水が流れる雨の中を下山しました。それでも、時々明るくなり、登山道の周りの紅葉を楽しみました。
写真(時々明るくなった視界)
【4日目 10月4日(水)】
(行程)
蔵王四季のホテル(8:00)――苅田岳駐車場(1740m)(8:40/9:05)――蔵王山神社・蔵王山/熊野岳(1841m)(9:55/10:05)――苅田岳駐車場(10:45/11:00)―― 遠苅田温泉(11:40/13:30)――仙台空港(14:40/17:40)――伊丹空港(18:50/20:00)――熊本空港(21:00/21:20)――新八代駅(22:10)
曇り空でしたが、蔵王エコーライン・蔵王ハイライン辺りでは車窓の前方・左右は、紅葉の盛りでした。鮮やかな黄色の中に赤色が混ざり素晴らしい眺めです。
紅葉を楽しみながら、苅田岳駐車場に到着です。
苅田岳駐車場の気温は1℃。風が強く体感温度は氷点下。防寒対策に帽子や雨具やウインドブレーカーを重ね着し、風で足がすくわれないようにストックを準備して出発。登山道は整備されており、駐車場から山頂まで標高差100mと穏やかな登りです。
寒さの中、歩き始めて10分程経ち、やっと自分の体温を感じることができました。視界も悪く、黙々と歩きました。
写真(エビのしっぽ)
しかし、途中、通称『エビのしっぽ』呼ばれる樹氷を見かけると、手に取ったり、口に含んだりして歓声を上げました。
蔵王山神社の避難小屋で休憩すると、暖房はないのに温かく感じ、いかに風が体温を奪うのかを実感しました。
下山もガスで視界は悪かったのですが、二回程明るくなり、蔵王のシンボル『御釜』のエメラルドグリーンの湖面を見ることができました。
写真(蔵王山神社)
天候には恵まれなかったのですが、東北の紅葉は満喫できました。鳥海山は心残りでしたが、激しい風雨の登山や冷たい風の中の登山を体験し、防寒や雨具等の大事さや必要性を実感でき、得ることの多い山行でした。そして、激しい風雨の登山や冷たい風の中の登山も物ともせず、女性パワーを発揮した楽しい・愉しい山行でした。