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個人山行   九州百名山  対馬洲藻白岳

2018年11月3~4日         報告・画像:ベラ

 文化の日は晴れの特異日。必ず晴れると期待して10月中旬、対馬は洲藻白岳の山行を立案。台風26号の動きに気を揉んだが、予定の11月3・4日を晴れの天気で迎えることができた。

 

 出立は、2日。夕方、熊本を発ち、対馬へは船で渡った。博多埠頭を3日、0時5分発のフェリーに乗り、5時前、対馬下島の東岸、厳原港着。到着から約2時間、船内で過ごし、7時頃下船。路線バスとタクシーに乗り、下島の北側に座する、洲藻白岳登山口へ。8時半から登山を開始する。
 よく手入れされた杉林を通る山道は、谷川の左岸、右岸沿いに進み、緩やかに高度を上げていく。


 

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(手入れの行き届いた杉林)
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(山中の植生、動物の看板  山道ガイド板も丁寧だ)

​ 前岳の、北尾根取り付き手前の水場を過ぎると、ほどなくして巨石が現れる。二つの巨石が重なる寸前でそれぞれ屹立しているように見える石の周辺には隙間があり、人が何人かとどまれる広さがあるからだろうか、「岩屋」と呼ばれている。
 「岩屋」から更に西寄りに歩を進めると、上見坂方面分岐の道標と、白嶽神社の石の鳥居が見えてくる。

 

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(立派な「岩屋」。数本の杖で支えられている!!)
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(白嶽神社の石鳥居。御賽銭箱はアワビ?トコブシ?の貝殻??)

 山頂へは鳥居をくぐり、急登を大きくジグザグと詰めていく。白い陶器でできたキツネを祀った極小の祠、次に朱色の祠が現れる。ここから岩場の急登となり、ロープを頼りにひたすら登ると、二つの岩峰(雄岳=山頂、雌岳)の乗越に鎮座する白嶽神社の石祠と狛犬を見上げる広場に出る。広場の中心には大きなケルンがあり、そのケルンの東の先へ少し進むと、突出した岩のテラスがある。眼前に広がる対馬の山並を眺めながらの贅沢な一時は、山頂を極めた後に楽しみたい。
 

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(朱色の祠を越えると…)

 あらためて広場から山頂へ。両岩峰の乗越に立つと、右側に雌岳の岩石に直接触れられ、左前方に雄岳が見て取れる。
 洲藻白岳の山頂、雄岳へ向けて左へ進むと二つ祠が祀られており、その前を過ぎ、広いガレ場から雄岳の岩峰直下へ這い上がる。岩峰を左から右へ巻いて、518㍍山頂に到着。時間は12時10分。

 

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(小さな角柱は雄岳山頂の“しるし”か…)
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(雄岳から雌岳を臨む)

 360度パノラマの景色。眼下に浅茅湾が広がる。空も海も青い。北方向、上島の先に、韓国は釜山のビル群がぼんやり見える日もあるとか。
 平らで気持ちの良い山頂だが、突風が吹き危険だと教えられていたこともあり、慎重に、三点確保で岩場を通過。岩テラスと広場で大休止する。

(写真:岩テラスからの眺望)

​ 13時10分下山開始。復路は往路と同じ道を辿る。「岩屋」まで続く急な坂を慎重に進む。「岩屋」で一息ついて、谷川沿いを登山口までゆっくり歩く。川にはハエが泳いでいて、立ち止まり眺めたりしながら登山口へは15時到着。

 

​ 予約しておいたタクシーに乗り、厳原港近くのホテルへ。翌日4日、8時50分発のフェリーに乗り、13時25分博多埠頭着。博多駅からJRで熊本へ。17時頃、無事帰宅する。
 海を渡った山旅。九州百名山踏破を目指して、次に狙う離島の山は屋久島にあり。さて、いつ訪ねようか…。



 

=ひとこと=
 82歳のメンバーとの山行時間は約6時間半。標準タイムの倍近くかかったが、安全安心が一番。山神様に感謝した。
 山神様について、洲藻白岳の雌岳に触れておきたい。この山行では、岩峰乗越下の広場で、地元ガイドさんが話す、雌岳への想いを聞いた。乗越から左に行くと二つ祠があり、祠から離れた所に雄岳はある。右に行くと一つ祠があり、祠は雌岳に接して祀られているため、雌岳に登ることは、祠、神様を踏みつけることになる。だから地元の人は登らない、とのことだった。雌岳の表面からクライミングルートが読める。
 ガイドさんは、登ることは禁じられてはいないと言われたが…山へ、山神様への畏怖の念を抱くことは、大切だと思う。

【備考】登山パーティー:2人
(80代 男性 50代女性)


 

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